文鳥飼育の一例

□ 飼い主の弁明

 田舎に住んでいたから、子どもの頃はいろいろな生物を飼っていた。蛙やドジョウやクワガタなどといった小動物を捕まえてきては、水槽に放り込んでた記憶がある。中学生になる頃、町なかに転居してそんな習慣はなくなり、飼っていた生き物たちのこともすっかり忘れていた。何かを飼いたいという気分は消えて、犬猫などのいわゆるペットを可愛がる人たちには、いくぶん冷ややかな視線を投げていたように思う。  そして二十数年がたち、再び何か生き物を飼おうと思い立った。一週間ほど思案して文鳥に決めた。雛の差し餌をするためのスケジュールを都合して、さらに一週間後に文鳥を買いに行った。今度は昔よりも大切に飼うことにして、名前も付けた。以前住んでいたアパートの名をもらって、ララビスとした。

 飼い始めてみると、すべてが新鮮で分からないことばかりだった。問題を解決したり、あるいは解決できなかったりで、それを楽しんでいるうちにこの数ヶ月が過ぎてしまった。おそらくは、だんだんと慣れていって、文鳥とも落ち着いた関係ができていくのだろう。そうなる前の、新鮮な印象を書いておこうと思って、このサイトを作った。だから、経験のある人にとっては滑稽なことも多いだろうが、それでいいのだ。それから、サイト内に矛盾する記述があるのは、サイトを作りながら飼育状況が変化していたからである。

二〇〇八年十二月にしるす。
サイト作成者 yanagisawa

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