鳥かごは六畳の和室の、座卓においてある。あくまでも、とりあえずのつもりで、適当な台や棚などがあれば移動したいと思っている。夜、文鳥が寝たあとは明かりを消してしまうので、使うことができない。また、放鳥時の事故を防ぐため、物はほとんど置いていない。つまり鳥に一部屋占有さている状態だが、合理的とは言えないだろう。
インターネット上にも飼育情報はあるが、少なくとも一冊は書籍を通読しておいたほうがいいと思う。私が読んだのは次の四冊。
・ペット動物販売業者用説明マニュアル(鳥類)
環境省の配布している鳥類一般の飼育書。文鳥については大して書いてないが、一読の価値があると思う。
・文鳥ことばで話そう
「文鳥団地の生活」で配布している飼育書。これだけ読んでおけば間に合いそう。
・文鳥 (スタジオ・ムック―Anifa Books 21th)
よく売れている文鳥本(だとおもう。)内容は標準的で、写真が多いのと病気の解説が特徴だろうか。
・カラー図鑑 インコ ブンチョウ カナリアなどの飼い方
古本屋で目に付いたので買ってみた。書名が示すように色々な鳥について解説してある。文鳥を飼育し始めたあとで読んだので、文鳥について新しいことは何もなかったが、他の鳥との相対的な位置づけのようなものが意識されて、興味深かった。
鳥かご(ケージ)はbird moreの「35手乗りステンレスプレミアム」 を使っている。大きさは、35cm×40cm×53cm で文鳥一羽にはやや広め。羽ばたいたり、多少は放物線状の移動ができるので、これでよいと思う。外枠はアルミでできているため、重たくて、値段がたかいのが欠点。
子どもの頃、家に鳥がいた。フンがこびりついた鳥かごのプラスチック部分の汚さをなんとなく憶えている。あれを部屋には置きたくないと思って、アルミ製を選んだ。底皿と底網はステンレスで、引き出し式になっている。かんたんに抜き出して水洗いできる。この二つを毎日洗えば、不潔感はほとんどない。
プラスチック製を嫌うのは、個人的な好みだ。一般的にいえば、プラスチックの底でまったく問題ないだろう。一般に、鳥かごを選ぶ基準としては、大きさ、形状、材質、値段などがあると思う。
・大きさ
「文鳥ことばで話そう!」によると、幅36cm奥行き30cm高さ45cmで十分。
「アニファブックス 文鳥」によると、底面が34cm×24cm以上。
毎日ある程度の時間放鳥できるのなら、大して広くなくても良いのかもしれない。文鳥は一日中飛び回るような鳥ではないのだから。ただし、あまり狭いと、あれこれの飼育用品を入れるのが難しくなり、入れたとしてもフンまみれになってしまう。
・形状
入り口が上下にスライドする(ギロチン式の)物だと鳥や用品の出入りが不便。前に倒れる(跳ね橋式の)物が、鳥の出入りにとって便利。さらに上部も開ける構造だと良い。出入り口は大きいほうが、物の出し入れが楽で掃除もしやすく、清潔を保ちやすい。底部分は引き出し式の物と取り外し式の物がある。どちらが良いのかはわからない。ただ、底皿が引き出し式で底網が引き出せない物は意味がないように思う。底網が不要という人もいる。
・材質
ほとんどのケージは亜鉛めっき鋼の網とプラスチックの底部からなる。亜鉛は有毒であるから避けたほうが良いという意見もよく見る。亜鉛自体は通常は、積極的に摂取すべき物質であって、恐れる必要はない。人間の場合、しばしば亜鉛不足が指摘され、サプリメントも発売されている。鳥についても、たとえばネクトンSには、わざわざ亜鉛化合物が入っている。
たとえば、CAP!のメールマガジンでは、「亜鉛はいつオウムに亜鉛中毒問題を起こしてやろうかと待ち構えています。」といっているが、亜鉛メッキケージの有害性を明確に示しているわけではない。(翻訳に難があるため、意味不明の部分も多いが。)
参考 メールマガジン「愛鳥三昧!!」*** 2001/11/28 Vol.37 ****
けっきょく、根拠のないままに、もっともらしそうな不安だけが一人歩きしているように見える。
亜鉛のほかにはステンレス製のケージもある。こちらのほうが、耐水・耐久性が良いらしい。ただし、ステンレスケージは、値段が亜鉛めっき製の二倍以上するので、コストパフォーマンスが良いのかは疑問。ほかには、前面などを透明プラスチックにしたものもある。水や餌の飛び散りを防止できるし、保温にも良いのではないかと思う。あまり一般的でないのは、何か欠点があるのだろうか。
□ 鳥かごの中など
・止まり木
ケージに付属してきたもの以外に、おとまり君(中)サカイペット産業、を使っている。合わせて四本。文鳥は「おとまり君」を最初から気に入ったようだ。木に螺旋状の彫り込みが入っているのがいいのか、あるいは、少しゆるい作りなのでガタガタ動くのがいいのかも知れない。
・ブランコ
好きというほどでもないようだが、気がむくと時々のっている。
木製ブランコ 小 P-1510 スドー
・水入れ
陶製のカップ。何かの景品だったように思う。バナナ水入れもあるのだが、文鳥はこっちを好む。上半身の水浴びもやっている事も多いが、水が汚れるのでやめて下さい。
・餌入れ
餌は毎日代えるので小さいほうがいい。ボレー粉入れとして売られているものを使っている。配合飼料、グリーンペレット、動物性食品、塩土ボレー用。
他に、ステンレス製の餌入れも。ステンレス製のほうが耐久性がよく、熱湯消毒などもしやすいし、だいいち私はプラスチックよりステンレスのほうが好きだ。ところが、小型の餌入れはプラスチック製ばかりなので、大きすぎるだろうとは思ったが、カーリー ステンレスカップ S というのを買ってみた。じっさい大きすぎるのだが、文鳥が気に入ってしまったので、そのままにしてある。不定期に与える餌用。文鳥は寝るときに、しばしば入り込んでいる。
Karlie88395
直径9.5×深さ4.0cm
ケージに円状の枠を取り付けておいて、そこにカップをはめ込む方式になっている。
これは、たぶん、ハムスターなどの小動物用ではないかと思う。同様の商品としては、「ハンガー食器プチ」(マルカン)がある。
・水浴び容器
外付け式の水浴び器が一般的だが、水浴びの姿が見られないので使っていない。使っているのは、百円均一店でかったグラタン皿。文鳥はここで水につかると、止まり木に移動してから、全身を震わせて水を飛び散らす。足や嘴で身づくろいをしながら、何度もしぶきを散らす姿は実に気持ちいい。
・クリップ
野菜と粟穂を留めるのに使っている。文鳥はこれを突付いて音を立てるのが好きらしいが、迷惑なのでやめてください。
・温湿度計
近所のスーパーで売っていたもの。カゴの上部に置いてあるだけで固定していない。文鳥は、これも気に入っている様子。
・手のり掃除機
以前買ったまま放置してあったが、文鳥を飼い始めてから現役復帰した。文鳥専用。
・料理用てんびん
文鳥の重さをはかるのに利用。しかし、料理用だと誤差が大きすぎる。
私が持っているのは、タニタ、ミード1140という商品だが、これは±2グラム程度の誤差がある。つまり、27グラムと表示されていても、25グラムから29グラムのあいだと分かるだけだ。さらに、文鳥自体も一日で数グラムの餌をたべて体重の変動がある。
そうなると、測った数値には大して意味がないような気もする。とはいっても、1グラム単位での精度を期待できる天秤は高価なので、買う気にならない。
・おやすみカバーB 35手乗り用 夜間、文鳥のカゴにつける遮光カバー。ケージと一緒に買ったのだが、考えてみれば、私の起床はきわめて遅く、それまでカバーを外さないのは可哀そうだ。かといって、早起きをする気はないので、お蔵入りとなった。
・餌入れなど
ケージに付属していた、餌水入れと飛び散り防止カバー。文鳥には大きすぎ、カバーも邪魔なので不使用。
・プラスチック・ケース
放鳥時にはこの中に水浴び容器を入れて水浴びをさせよう。それから、移動のときも、この中に入れれば保温できて便利だ。と思って買ったのだが、文鳥が怖がって入ってくれない。側面の縁には乗るようになったが、中に入れると挙動不審になってしまう。雛のときにこのケースで育てれば良かった、と思うが後の祭りである。
・湯たんぽ
保温用に試用したが、うまくいかなかった。色が派手なせいか、文鳥に嫌われたこともあり、使用中止。